戦術用語集

サッカー戦術用語集

試合解説やフォーメーション解説でよく出てくる戦術用語を45語、カテゴリ別にわかりやすくまとめました。 意味を押さえたら、戦術ボードで実際に並べて動かすと理解が一気に進みます。

陣形とスペース

ピッチ上のどこを使い、どこを守るか。位置に関する基本用語です。

ハーフスペースhalf-space
ピッチを縦に5分割したときの、中央とサイドの間にあたる2つのレーン。守備がマークを受け渡しにくく、現代の崩しで最も重視される侵入エリア。
ライン間between the lines
相手の最終ラインと中盤ラインの間にできるスペース。ここで前を向いて受けられると、一気に決定的な攻撃につながる。
バイタルエリアvital area
ペナルティエリア手前中央の危険地帯。ここを使われるとシュートやラストパスを許しやすいため、守備側は最優先で消す。
ゾーン14zone 14
ピッチを縦横で区切ったときの、ペナルティエリア正面のゾーン。得点に直結するパスが多く生まれる重要エリアの通称。
チャンネルchannel
センターバックとサイドバックの間にできる縦の通り道。ここへの斜めの抜け出しは最終ラインを最も崩しやすい。
コンパクトネスcompactness
守備時に選手同士の距離を狭く保ち、ライン間やギャップを圧縮すること。間延びを防ぎ、ボールを奪う網を作る。

ボール保持と前進

後方からボールを運び、相手を動かして前進するための考え方。

ビルドアップbuild-up
ゴールキーパーや最終ラインから、パスをつないでボールを前進させる組み立ての局面。
ポゼッションpossession
ボールを保持して主導権を握るスタイル。相手を走らせ、守備を動かして隙を作ることを狙う。
ポジショナルプレーpositional play
適切な立ち位置を取り続けることで数的・位置的・質的優位を作り、相手を意図的に動かして攻略する考え方。
数的優位numerical superiority
ある局面で味方の人数が相手を上回っている状態。ビルドアップや崩しの基本原則。
位置的優位positional superiority
相手が対応しづらい位置(ライン間やハーフスペースなど)に立つことで得られる優位。
質的優位qualitative superiority
1対1で上回れる選手を、勝てる相手とのマッチアップに立たせて作る優位。
偽サイドバックinverted full-back
サイドバックが中央のボランチ付近へ絞る動き。中盤の枚数を増やし、ビルドアップと即時奪回を助ける。
アンカーの落ちsalida lavolpiana
アンカーが2枚のセンターバックの間に下りて3枚でビルドアップする形。数的優位を作り前進を安定させる。
3人目の動きthird-man run
出し手と受け手の2人だけでなく、3人目が動いて受けることで守備の的を絞らせない崩し。
可変システムpositional rotation
攻撃時と守備時でフォーメーションの形を変えること。例えば守備は5バック、攻撃は3バック+幅など。

守備の原則

どこで、どうやってボールを奪うか。守り方の型と用語。

プレッシングpressing
ボール保持者やパスコースに圧力をかけ、相手のミスを誘って高い位置で奪う守備。
ハイプレスhigh press
相手陣内の高い位置から積極的に奪いにいくプレッシング。ショートカウンターにつなげやすい。
ゲーゲンプレッシングgegenpressing
ボールを失った直後に、間を置かず即座に奪い返しにいく守備。攻→守の切り替えの速さが命。
リトリートretreat / low block
自陣に引いてブロックを固め、スペースを消して守る撤退守備。堅守速攻と相性がよい。
ゾーンディフェンスzonal defense
人ではなく担当エリアを基準に守る方式。連動したスライドで面として守る。
マンツーマンman-marking
各選手が特定の相手を担当して付く守り方。ハイプレスと組み合わせると強力だが、剥がされると穴が空く。
カバーシャドウcover shadow
ボールに寄せながら、自分の体の影(背後)でパスコースを同時に消す守備技術。
ブロックdefensive block
選手を密集させて作る守備の陣形。位置により、ハイ/ミドル/ローブロックと呼び分ける。
オフサイドトラップoffside trap
最終ラインを押し上げて相手をオフサイドに掛ける戦術。連係のズレは即失点のリスク。

攻撃と崩し

ゴール前を崩し、切り替えから素早く攻めるための動きと用語。

カウンターアタックcounter-attack
ボールを奪ってから、相手の守備が整う前に素早く攻めきる速攻。
ショートカウンターshort counter
高い位置で奪い、短い距離・少ない手数でフィニッシュまで持ち込む速攻。ハイプレスと直結する。
トランジションtransition
攻守が入れ替わる切り替えの瞬間。ここの速さと質が現代サッカーの勝敗を大きく左右する。
サイドチェンジswitch of play
逆サイドへ大きく展開し、密集を避けて手薄なスペースを突く攻撃。
オーバーラップoverlap
味方の外側を追い越して前進する動き。サイドで数的優位と幅を作る。
アンダーラップunderlap
味方の内側(ハーフスペース側)を追い越す動き。中央寄りから背後を突く。
ワンツーgive-and-go
出して走り、リターンを受ける壁パス。狭い局面を素早く打開する。
ダイアゴナルランdiagonal run
斜めに走って最終ラインの背後を突く動き。マークをずらし、決定機を作りやすい。
プルバックcut-back / pull-back
ゴールライン際まで運び、マイナス方向へ折り返すラストパス。守備の視線の逆を突ける。
セットプレーset piece
コーナーキックやフリーキックなど、静止した状態から始まるプレー。得点源として設計される。

役割とポジション

各ポジションに与えられる役割と、その呼び名。

アンカーanchor / holding midfielder
中盤の底で最終ライン前を管理する守備的MF。攻守をつなぐ配球の起点にもなる。
ボランチdefensive midfielder
中盤の底に位置し、守備のフィルターと組み立ての中継を担うポジション(ポルトガル語で「舵」)。
インサイドハーフinside midfielder
中盤3枚の内側2枚。前後に動いて前進とフィニッシュ、アンカー脇のケアを担う。
トップ下attacking midfielder
フォワードの背後、ライン間で攻撃を組み立てる司令塔的な役割。
シャドーshadow striker
1トップの少し後ろでハーフスペースに立ち、受けて絡み、背後へ飛び出す攻撃的MF。
ウイングwinger
大外の高い位置で幅を取り、仕掛けやカットインで崩すアタッカー。
ウイングバックwing-back
サイドを一人で上下動し、攻撃では幅、守備ではサイドのカバーを担う。3バック系の生命線。
ターゲットマンtarget man
前線で体を張ってボールを収め、起点を作るフォワード。空中戦とポストプレーが武器。
フォルス9false nine
センターフォワードがあえて中盤に下りて相手CBを引き出し、空いた背後を味方が突く「偽の9番」。
リベロlibero / sweeper
最終ラインの中央から自由に攻撃参加もする、ビルドアップ能力の高いディフェンダー。

用語を配置で確かめたいときは フォーメーション一覧 から。操作方法は 使い方ガイド にまとめています。

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